星屑


慶次は大木を背にし、懐で縮こまっていた小猿を頭の上に登らせた

「夢吉!逃げろっ」

小猿は口に慶次の羽根飾りを咥え、スルスルと木の幹から枝へ伝い、
木々を渡り遠ざかって行く

「さぁて…もうひと暴れといくか!」

風を巻き起こし、空を裂く超刀を追うように
桜の花びらが舞い上がった





「ったく…手こずらせやがって」
政宗は舌打ちをしながら、気絶した慶次の首元に刀を向けた
傍に控える小十郎は呼吸を整えながら、刀を鞘に収める

「政宗様、こやつ一体何者でしょうか」

喧嘩と称して摺上原に乗り込んできた慶次を
双竜と恐れられる二人でようやく捕らえることができた

「HA!この俺に六爪まで出させるとはな…真田幸村以来だぜ」
「政宗様」
「何だよ小十郎」

小十郎は屈み込むと、慶次の首に下がるお守りを手にした

「この家紋は…前田家の」

政宗は刀を下ろし、訝しげに眉根を寄せる

「前田…織田の家臣か」
「確か、前田利家に諸国を巡り歩いている風来坊の甥がいると聞いたことが」
「前田利家の甥…」

小十郎は地面に突っ伏した慶次を仰向けにする

「名を…前田慶次とか」
「前田慶次ねぇ…」
政宗は思案しながら、慶次の顎を強引に掴みグイッと顔を上向かせた

「ふんッ…悪くねぇな…」

気を失っている慶次の瞼をピクリとも動かず
白い肌が血の気を失って、陶器でできた人形のようだった

政宗は慶次を見て口角を釣り上げた

「小十郎、コイツを小奇麗に着飾って座敷牢にぶち込んどけ」
「…御意」

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「う゛ッ!」

政宗が慶次の脇腹に蹴りを入れると、呻き声を上げて
固く閉じていた目がゆっくりと開いた

「さっさと起きろ…前田慶次」
「う…アンタ…独眼竜…」

脇腹を押さえながら慶次は重い体を起こす
真新しい畳の上に上質な布団が敷かれ、身につけている絹織りの着物が
シュルっと艶やかな布ずれの音を立てた

「へぇ…こりゃ良いおべべを着せてもらったもんだな…
これで立派な鏡台でもありゃ文句はねぇな」
「俺のところに輿入れでもするか?」
政宗が喉の奥で笑うと、慶次も引きつった笑みを浮かべた

背の高い慶次でも届かないような位置に小さな明り取りがあるだけで
頑丈な石造りの壁に囲まれた座敷牢は薄暗く、静まり返っている

「で?俺をどうしようってんだい?」
「お前…前田利家の甥らしいな」
政宗の言葉に慶次は顔を曇らせる

「利は関係ない。奥州に腕の立つ竜がいるって聞いたから力試しに来ただけだ」
「HA!戯言を真に受けるとでも思ってんのか?織田の命令できたのか?」
慶次は顔をそむけて吐き捨てた

「アンタもしつこいな、ただの力試しだって言ってるだろ!
ああ、右目さんと二人がかりでやっと勝ったのが悔しいの…う゛あッ!!」
頬に熱い衝撃が走り、慶次は布団の上に突っ伏した

政宗は無言で慶次の髪を引っ張り上げると、反対の頬を思いっきり叩く
「うッ!!」
口の中が切れて、鮮血が零れ落ちた

「いッ…だ…」
「口の利き方に気をつけろ」
政宗は慶次の顔を引き寄せると、首を締め上げた

「あ゛ッ!!うッ…!!」
政宗は容赦なく慶次の喉仏の横に親指を食い込ませ
気道を塞ぐ

「うッ…ぁ……ッ」
慶次は必死で締め付ける政宗の腕を外そうするが
酸欠で力が入らず、爪を立てるのが精一杯だった

「お前の命は俺の気分次第でどうにでもなることを忘れるな」
「ぐぅ…っ…」
半開きの口から血の混じった唾液が垂れ流れ、
目の前が霞みだした時、政宗はようやく手を離した

「げほッ!げほッ…!う゛ぇ…ッ」
激しく咳き込んで、肩を上下させながら酸素を吸い込む

政宗はうずくまる慶次の頭を布団に押し付け四つん這いにすると、
艶やかな着物を捲り上げ下帯をズリ下ろした

「なッ!なにすんだッ!!」
慶次は驚いて振り向こうとしたが、後ろから項を押さえられてるせいで
政宗の顔が見えない

「あん?決まってんだろ?後ろの具合を確かめるんだよ」
「…な…何…」

政宗の指が慶次の蕾に触れると、ビクッと腰が跳ね上がる
「ひぃっ…!やッ」
「大人しくしろよ、また殴られたいのか」
グニュっと中指の先を後孔に捻じ込むと、慶次は本気で身を捩って
政宗から逃れようと抵抗した

体の中に他人の指が入っている異物感に
慶次の体が小刻みに震える

「やッ…やめろって!!離せッ!」
「何を生娘みてぇな事を…」
と政宗は呟いて、指の動きを止める
「アンタ、もしかして初めてか?」

慶次は肩口にキっと睨み付けた
「悪いけど俺は殿様みたいな高尚な趣味は持ち合わせてないんだよッ」
「Hum…なるほど、その甘ったるい面ならとうの昔に手がついてると思ったが」

政宗は指を引き抜くと慶次の髪を鷲づかみ、敷布団に押さえつけたまま
空いた手で自分の着物の帯を解くと摩羅を取り出し、数回扱いた

「こりゃいい拾いモンしたぜ」
そう言うとニヤリと笑い、勃起した摩羅を慶次の後ろに宛がった
尻を押し開かれ、その中心に熱を感じた慶次は青ざめた

「え…ちょ……な、何すん…」
「よがり声を上げさせてやろうと思ったが…先に破瓜の悲鳴を聞くのも悪くねぇ」

政宗は慶次の髪を離すと変わりに腰をグイっと持ち上げ、
露になった後孔に怒張した己の摩羅を捻り込んだ

「ぐッ!あ゛ッ!!」
何の愛撫も施されていない乾いた肛門に、
無理やりカリの大きな亀頭がズブリと差し込まれ
慶次は焼けるような痛みに目を見開いた

「うがあ゛あ゛ぁぁーーッ!!!」
結合部分の皮膚が切れ、血が内股を伝い落ちる

「いだッ!い゛ッ!!!あ゛ぁーーッ!」

慶次の叫び声と血臭に政宗は興奮しながら笑みを深くした
「どうだ?virginを失った気分は?」
「や゛ッ!やめろッ!!離せぇッーッ!!」
政宗は狂ったように暴れ出す慶次に容赦なく腰を打ちつけた

血の滑りをかりて、ズブズブと固い肉棒を中に突き刺すと
内臓を抉られるような圧迫感に、慶次の体が痙攣を起こす

「うあ゛ッ!あああぁッ…!う゛ッ!いだいッ!やぁ…やだぁッ!!」

ドッと全身から汗が噴出し
激痛と後ろを摩羅で蹂躙される衝撃に
慶次は抗うように首を振って泣きじゃくった
「い゛!痛い゛ッ!やめ、やめでぇッ!政宗ぇッ!!」

「もっと俺の名を呼べ、慶次」

政宗の声が聞こえていないのか、
慶次はただ震えながら敷布を千切れんばかりに握っている

「俺の名を…」
そう言うと、政宗は根元まで摩羅を挿し込み、激しく突き動かした

「うがあ゛あ゛ぁぁッ!!」

慶次の直腸を肉棒でグリグリと掻きまわすように腰を使う

「やめッ!う゛あぁッ!まッ…政宗ぇッ!政ッ…あ゛!ぐあああッ!!」
「慶次ッ」

しっとりと汗で湿る白い肌を抱きながら、政宗は背中から慶次の首筋に吸いついた
ジュルっと唇で皮膚を吸い上げると
慶次は小動物のように「ひっ」と短く息を呑んで硬直する

政宗がうっ血した跡を舌先で舐めてやると
固く締め付けるだけだった後孔から次第に力が抜けてきた

「いい子だ慶…、っ!」
突然、慶次の内壁が勃起した摩羅を包み込むように蠢き、
その刺激に政宗は思わず呻いた

腸液が滲み出した孔は程よい締め付けで一物を咥え込み
心地よい圧壁と蠢動に急速に射精感が迫り上がる

「…くっ」
一旦、動きを止めてやり過ごそうとしたが、
一層きゅうきゅうと摩羅に絡み付いて精を絞り取ろうとするかのように
内壁が波打つ

「慶次…ッ」
これほど良い器を味わったのは初めてだった

慶次を見ると、必死で呼吸をし涙や唾液で顔をぐちゃぐちゃにしている

無意識に体が反応しているのだとわかり
政宗はゴクリと生唾を飲み込んだ

「う゛…ぁ…ま…政宗…」
急に動きを止めた政宗に、慶次は必死な想いを込めて視線を送る

「お…お願……、も、…もぅ抜いて…」

汗で額に貼り付つく濡れた黒髪
長い睫に縁取られた黒曜石の眼
形の良い鼻梁

血の滲んだ唇が
「政宗…」と動いた瞬間

ドクンと肉棒が脈打ち、ズンっと腰に溜まっていた快感が性器を突き抜ける
「Shit…!」
ズルリと一物を引き抜くと、2・3回激しく腰を打ち付け
大量の精液を中に放った

生暖かい液体が直腸にドクドクと注ぎ込まれる感覚に
内股がガクガクと震える
「や!嫌だあぁッ!!抜いてッ!抜いてくれぇッ!!」
「ぐッ…すげぇ…!」

射精するごとに増す快感に、政宗は出しながらも再び動き始めた
反り返るほど固さを増した摩羅を
中出しした精液が漏れる薄紅色の肉孔に突き立てる

「あ゛ぁッ!うがぁあああッ!!政宗ッ!!ぁあッ!たッ助けッ!!」
体がバラバラに壊れるような激しさに
慶次は髪を振り乱して声が嗄れるまで叫んだ




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